肌疾患

尋常性乾癬の症状は?塗り薬・光線療法・服薬・注射での治療体験談!


尋常性乾癬は肌が痒くなり皮膚からフケのようなものが出る病気です。

完治するきちんとした治療法がまだ確立されておらず、一時的に治っても再発することも多い難病です。

そんな尋常性乾癬にかかってしまい、塗り薬・光線療法・服薬・注射で治療した体験を語ります。

わたしが尋常性乾癬になった原因

尋常性乾癬のはっきりした原因はまだ解明されておりません。

しかし研究が進み遺伝子的要因があることは判明しており、それに環境的要因が重なって発症するのではないかと研究が進んでいます。
 

環境的要因とはストレス・肥満・生活習慣・別の病気がトリガー・食事などが関連しているのではないかと言われています。

そのため家族での発症率が高めとなっています。
 

またアジア人よりも欧米人の方が発症率が高くなっており、日光に当たる時間が影響しているのではないかと言われています。

尋常性乾癬の症状や困ったエピソード

皮膚病ですので悪化すると全身に症状があらわれます。
 

まず痒みと共に皮膚が赤く腫れてきます。

次にその皮膚の部分が盛り上がって厚くなってきます。

そしてその表面が白いフケの塊のようになります。
 

最後にその塊が分厚い皮のように剥けます。

皮が剥けると、また最初に戻って、赤く腫れてきます。
 

そのサイクルが続きます。
 

痒みはずっと続いています。

頭皮に出ればフケが多い人に間違われ、顔に出れば醜いですし、手足に出れば人に見られた時にうつるのではないかと思われます。
 

症状がひどい時にはプールや温泉施設などは人の目もあり利用できません。

美容院にも行きにくいです。

見た目の問題ですから精神的に異性に対しても積極的になれません。
 

部屋はいつでもフケのような皮で汚れますし、黒や色の濃い洋服はフケが目立つので着ることは躊躇します。
 

また常に痒みを感じているため、物事に対する集中力が落ちます。

気が付くと痒い患部に手がいっていて作業が遅くなります。

尋常性乾癬の治療方法として行ったこと

尋常性乾癬のかつての治療方法は塗り薬が主でした。

痒みを抑えたり、赤みを抑えたりしますが、全て一時的で完治するものではありませんでした。

塗っている間は効果がありますが、塗るのを止めると、また症状が表れてきます。
 

アトピー性皮膚炎の塗り薬と被るところもあり、薬の種類は豊富で軟膏やローションタイプなどあり、頭皮のように軟膏が塗り難い場所にはローションを使用します。

ステロイド剤が含まれる塗り薬もあり副作用も不安になります。
 

次には光線療法といって、皮膚科でナローバンドUVBという波長の短い紫外線を数秒から数分浴びるものです。

これは日焼けマシーンのような装置の中に入るので全身を一気に治療することが出来ます。

眼だけは白内障を防ぐためにサングラスをします。
 

波長の短い紫外線なので皮膚がんのリスクが少なく乾癬に効果があります。
 

次に行ったのが服薬です。

シクロスポリンという薬を飲みます。
 

これはかなり効果があり、乾癬はかなり改善されました。

しかし薬の値段が高く副作用もあり血液検査は欠かせません。

また数年服用すると体が慣れてしまうため、効果が薄くなっていきます。
 

服薬の薬によっては胎児に奇形が表れるリスクがあり、妊娠は不可という条件が付くものもあります。

これも完治というよりも寛解するだけになります。
 

さらに行ったのが抗体療法という皮下注射です。

これは2010年から行われている比較的新しい治療法で劇的な効果があるので、重症の場合にはよく使われていると思います。
 

注射をするタイミングも8週間に一度とか10週間に一度なので、通院する負担が減り、患者はとても楽です。

しかしこれはかなり高価な治療で高額医療費制度を適用して利用しています。
 

こちらも定期的な血液検査と肺のレントゲン検査が必要です。
 

以上が医学的な治療法ですが、これ以外にも保湿を意識しています。

例えば入浴後には直ぐにオイルを塗って皮膚の乾燥を抑えたり、クリームを塗ったりしています。

尋常性乾癬の治療の効果や費用について

症状はどれくらい改善したか?

塗り薬は、まず白いフケが治まり、さらに塗り続けると赤みも治まります。

最後には普通の肌色に戻ります。
 

しかし塗った患部のみに効果がありますが、それは一時だけです。

塗らなくなれば、また赤くなってきて厚みが出て白いフケになっていきます。
 

光線療法は、光線を浴びた直後は日焼けをしたように皮膚が火照ることがありますが、皮膚が黒くなることはありません。

こちらは週に2~3回浴びていき、乾癬の症状が治まってきたら週に1回程度にしていきます。
 

しかし照射は時間が決まっていて、その容量がオーバーしないように行わなければならず、それを超えたら終了です。

そのまま乾癬が治まる人もいますが、数か月から年単位で乾癬がまた表れます。
 

服薬は飲み始めて直ぐに効果が表れます。

早いと1週間くらいでフケがなくなり赤みが治まります。

数週間で普通の肌色に戻ります。
 

皮下注射も同じで1週間位で効果が見えます。

服薬よりも効果の見え方が早いです。

尋常性乾癬の治療にかかった日数

  • はっきりとした日数は分かりませんが、塗り薬で約2週間。
  • 光線治療は約3か月。
  • 服薬は効果が出るまで約1か月。
  • 皮下注射は約2週間です。

尋常性乾癬の治療にかかった費用

長年の治療になっていますので集計したことはありませんが、約500万円くらいだと思います。

尋常性乾癬に悩んでる人へのアドバイス!

原因も不明ならば、完治も不明な病気です。

医師の中には「治らない」とはっきり言う人もいます。

それを聞いた時はとてもショックです。
 

見た目もつらいですし、嫌な思いをすることも多いです。
 

ですが、今は治療方法も増えてきていますし、原因ももうすぐ判明するところまできています。

病気を理解して患者の精神的なことまでフォローしてくれる医師もいますし、患者会も全国に出来ています。

けっして悲観せずに治療に挑んで頂きたいと思います。

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