脊柱側弯症の症状は?コルセット療法と手術療法での治療体験談!


脊柱側弯症は背骨が曲がる病気です。

背骨が軽く曲がっているだけなら姿勢が悪くなったりする程度で日常生活に支障はないことも多いですが、角度が大きくなると危険もあります。

今回は私が子供のころに脊柱側弯症と診断され、コルセット療法と手術療法で治療した体験を語ります。

わたしが脊柱側弯症になった原因

生後すぐの検診で、背骨が曲がっていると指摘されたそうです。

その時は経過観察と言うことで特に治療はしなかったそうです。
 

明確に脊柱側弯症(せきずいそくわんしょう)の診断を受けたのは13歳の中学1年のころでした。
 

小児科でレントゲンを撮った時、本来は胃腸関係で受診したのですが、先生からまた背骨が曲がっていることを指摘され、大きな病院を紹介されました。

整形外科でのセキチュウソクワンショウの診断の後、曲がっている角度がまだ浅かったためコルセット治療を始めました。
 

ところがコルセットと言うのは暑くてきつくて中学生の私には部活もあったので外していることが多く、結局17歳と19歳の時に手術をし、今は背骨を完全に固定する形でインプラントが入っています。
 

脊柱側弯症の原因はあまりよく分かっていないそうです。

ただし、男女比では比較的女性に多い病気なのだそうです。
 

背骨が前後ではなくねじれるように曲がっていく病気がこの脊柱側弯症です。
 

診断を受ける前から体が曲がっている、片方の肩が下がっているとよく指摘され、自分でそうしているわけでもないのによく言われ嫌な思いを何度もしました。
 

私のように生後数か月の検診で見つかるケースや保育園や幼稚園、学校の検診で見つかるケースが多いようです。

子供だけでなく大人でもなる病気なので、何かのきっかけで病院を受診した時に指摘されることもあるそうです。

脊柱側弯症の症状や困ったこと

人それぞれかもしれませんが、私の場合この病気そのものに対して自覚症状はほとんどありませんでした。

ただ、周りが私の体の傾きや前屈姿勢になった時異様に肩甲骨が出っ張っていることを気にしていました。
 

一つ困ったことと言えば、小学生のころから肩こりはありました。

それがこの病気のせいで体がゆがんでいるからだと知ったのはずっと後のことですが…。
 

コルセット治療をさぼっていた私は、当初は28度しか曲がっていなかった背骨が66度にまで進攻し、手術で医療用チタンを入れたのですが、本来体は背骨が曲がっていたころに戻ろうとする力が働くようで、手術をしてからの方が肩こりや腰痛が酷くなったような気がしました。

あのままにしておくと今度は背骨の曲がり具合で心臓や他の臓器にも負担がかかり、別な病気になる可能性も高まるということで、あのタイミングで手術をして、ちょうど成長期も終わるころだったので良かったのかなと思っています。
 

肩こりや腰痛、背中を丸めて何かをすることができないということが唯一の困ったことですが、靴下をはくときにちょっと足先まで手が届きにくい程度なので生活にはそれほど支障はありません。

私の首の下から腰のあたりまでかなりの長さの傷跡がありますが、それほど目立たないと友達にも言われるので今は堂々と温泉や海に行っています。

脊柱側弯症の治療方法として行ったこと

コルセット療法と手術療法です。
 

コルセットは石膏で型を取り、体に合わせたものを補装具技師さんが作ってくれます。

成長や症状によって何度もメンテナンスをしてくれます。
 

私は首の骨の方まで曲がっていたので、腰から首までのコルセットもしたことがありますが、下を向いたり食事にとても支障があり、我慢もできなかったということですぐにやめました。

そのほかは腰からわきの下までのコルセットを付けていました。
 

夏場はものすごく汗をかき、下着の上からコルセットをするので、汗のほかに下着のしわの跡がくっきり残り、入浴の時コルセットを外した時にはかきむしりたくなるかゆさがありました。
 

コルセット自体も一つ10万円以上するものなのでせっかく作ったのだからあの時ちゃんとコルセット治療をしていれば、もっと高額な医療費がかかる手術なんてしなくてもよかったのでしょうけれど、そのころの私はそこまで考えられるほど大人でも我慢強くもありませんでした。
 

手術療法は、病気発覚から4年後の17歳とその2年後の19歳の時に行いました。

全身麻酔で、背骨の曲がっている部分を強制し医療用チタンでできたインプラントをはしご上に背骨に固定する手術でした。
 

手術は一度で成功だったのですが、肩甲骨の出っ張りが気になり、2年後に2回目の手術で肋骨を6本人口骨折させ、肩甲骨が平らになるようにしてもらいました。
 

いずれにしても手術は終わった後痛みを伴います。

普段生活していて背中がどれだけたくさんの役割を担っているのかを実感しました。
 

呼吸すること、声を出して当たり前にしゃべること、寝返りをすること、起き上がること、立つこと、歩くこと…それらすべてが背中の支えがなければできないのです。
 

手術が終わった後は数日間寝たきりのような状態で完全介護の状態ですが、徐々に段階を踏んで寝返りをしたり起き上がったりトイレまで歩いたり、普通の生活に戻れるようにやっていきます。

退院するころにはほとんど問題なく動くことができます。
 

ただし、やはり痛みは残るので最初は無理はできません。

手術直後は起き上がることもできないので、大人用介護おむつを使用したり、20分おきにタン吸引をしてもらったり、術後で胃腸の調子が悪く胃痛や食欲不振、嘔吐などの症状もあり、辛いこともありますが、意外と1週間も経てば普通に食事ができたりするので大丈夫です。

脊柱側弯症の治療の効果や費用について

症状はどれくらい改善したか?

レントゲンで見る限りほとんど正常に近いくらい背骨の湾曲は改善しました。

生活していても特には問題もありませんし、1年に一度経過観察のために病院に行くこと以外は特に何もしていません。
 

脊柱側弯症の中でも私は症状も状態も良かったのかもしれません。
 

体の中に金属が入るということは、体が冷えやすくなるということが困ったことです。

もともと冷え性持ちだったので冬の寒さや雨の日、気温の低い肌寒いようなときは背中がぞくぞくする感じがします。
 

また、やはり手術ですから背中を切るわけで、切ったうちの一部がもやもやするというか変な感覚は残っています。

でもどれも軽いものなので問題ありません。

脊柱側弯症の治療にかかった日数

診断を受けてから完治と言われるまでは合計7年くらいかかりました。

脊柱側弯症の治療にかかった費用

学生だったのでちゃんと知りませんが、コルセット二つと2階の手術費だけでも数百万はかかっていると思います。

一度の手術の時は金額を300万と聞きました。

まあ、今は高額医療費制度などもあるのでそこまでは支払っていないと思いますが…。

脊柱側弯症に悩んでる人へのアドバイス!

小さいお子さんやまだ成長途中の学生さんなら早めに病院を受診し、骨が柔らかいうちなら早めに完治します。

手術をしたとしても術後の回復も早いです。
 

ただ、私のように手術でインプラントを入れた場合、成長期真っ只中のお子さんであれば何度か手術を重ね、インプラントの長さを成長に合わせて伸ばしていく必要があるようです。
 

大人の方もあきらめないでください。

コルセット療法または手術療法が主のようですが、必ず治る病気です。
 

今、背骨が曲がっていることで生活に支障をきたしたり痛みを感じている方ならなおさら早めに病院を受診してください。
 

脊柱側弯症専門に治療を行っている先生もいらっしゃいます。

もしかしてと思った方も病院でしっかり治療を受ければスタイルよく気持ちよく生活できるようになると思います。
 

これから治療をされる方にも私の経験を参考にしていただければと思います。

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