全身疾患

ネフローゼ症候群になり、3度再発するもステロイドと免疫抑制剤で寛解した話。


ネフローゼ症候群は腎臓の難病でタンパク質が尿になって出てしまい、身体が低たんぱく状態になり、むくみなどが起きる病気です。

尿の泡立ちやむくみ、体重増加が見られたらネフローゼ症候群の疑いがあります。

そんなネフローゼ症候群に子供の頃かかってしまい、ステロイドと免疫抑制剤で治療して寛解したときの体験を語ります。

わたしがネフローゼ症候群になった原因

どうして発症するのか、遺伝なのか、何かきっかけがあるのか、原因は医学的に解明されていないと医師からも説明を受けたので、わかりません。

入院中、両親と兄弟の血液も採取して遺伝子検査をしたようですが、特に何も相関はなかったようでした。
 

ただ、体のむくみや息苦しさが始まるあたりのころに、風邪の症状が起こることが多いと医師からいわれました。

今思い起こせば風邪の症状があったかもしれませんが、前兆のひとつとして起こりえることらしいです。

ネフローゼ症候群の症状や困ったエピソード

発症した正確な時期はわかりません。

大きな自覚症状もありませんでした。

病気症状のピーク時は、発症してから入院する直前だと思います。
 

今ふりかえれば、なんとなくだるくて、息苦しかったかなという程度でした。

親にその他の症状がなかったかどうか聞いたところ、顔がむくんで、体重も通常よりも5kg以上増えていたそうです。
 

明らかにいつもと様子が違うと、親がかかりつけの小児科へ連れて行ったところ、それからすぐに大学病院を紹介されました。

入院して治療を開始したら、病気の症状は少しずつ改善されて、むくみや息苦しさは無くなっていきましたが、今度は逆にステロイドの副作用で、顔のむくみや食欲増進がひどくなってしまいました。
 

とにかくいつもよりもお腹がすいて、食事の時間まで空腹が我慢できず、主治医の許可を得て、低カロリーのゼリーなどを食べていました。

顔のむくみもひどかったので、お見舞いに来てくれた友達に会うのをためらったこともありました。

ネフローゼ症候群の治療方法として行ったこと

私の経験したネフローゼ症候群とは、必要なたんぱく質を体内に留めることができずに、尿と一緒に大量に排泄されてしまうために、低たんぱく症状がおきてしまう病気です。
 

ネフローゼの治療法はマニュアル化されているらしく、まずはステロイド治療から始めるそうです。

小児のネフローゼ症候群なので、大人のネフローゼ症候群と治療方法に差があるかもしれません。

私の経験した小児のネフローゼ症候群の治療方法を記します。
 

入院した当日から、体重あたりで決定された既定された最大量のステロイドを、毎食後に服用します。

1か月ほど、この規定量のステロイドを飲まなければならないと聞きました。

ステロイドと同時に、胃を保護するための胃薬も服用しました。
 

子供だった私にとってステロイドはとても苦く、オブラートに包んで飲み込んだ記憶があります。
 

また、免疫のタンパク成分であるガンマグロブリンとアルブミンの点滴をしました。

ステロイドを飲みはじめてすぐに、容体が改善してタンパク尿はとまりました。
 

しかし、1か月ほどしてステロイド量を減らそうとしたところ、再びたんぱく尿が出てしまいました。

病気再発と診断されたので、既定のステロイド量を減らさずに同量をそのまま再度一か月飲み続けるよう、指示がありました。
 

入院して二カ月ほど規定最大量のステロイドを飲み続けた結果、尿タンパクは再び止まりました。

ステロイドを減量したところ、三度目のタンパク尿、つまり再発してしまいました。
 

そこで、ステロイドを増量するのではなく、免疫抑制剤を新たに併用してはどうかと提案がありました。

ネフローゼの治療で、ステロイドが効かない場合に使用する免疫抑制剤もいくつか種類があるようですが、私はブレディニンという薬を1日2回飲みました。
 

ほどなくして、タンパク尿はなくなりました。
 

入院して3か月ころにステロイドと免疫抑制剤を飲み続けることを条件に退院しました。

そのまま少しづつ両方の薬を減らしていき、病気も再発せずに、治療は終わりました。

ネフローゼ症候群の治療の効果や費用について

症状はどれくらい改善したか?

タンパク尿がなくなりました。

むくみがなくなり、体重も減少しました。

体が軽くなりました。

ネフローゼ症候群の治療にかかった日数

最終的に薬を飲まずにいられるまで、1年ほどかかりました。

ネフローゼ症候群の治療にかかった費用

乳幼児医療の保険が適用されていて、月に1000円で済んだらしいので、12000円ほどです。

ネフローゼ症候群に悩んでる人へのアドバイス!

入院中に、医師からよくかけられた言葉は「焦らないで、ゆっくりと治療していきましょう」という言葉でした。

実際に、全ての薬を飲まなくて済むまでに1年かかりました。
 

多感な時期なのに、顔や体重といった見た目の変化がつらく、早く薬をやめたいと思っていました。

けれど今にして思えば、焦って治療をして再発してしまうよりも、じっくりとゆっくりと治療してよかったと思っています。
 

あせらず、じっくりと治す。

これがネフローゼ症候群の寛解への近道だと思っています。

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