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葛根湯に体温を上げる効果があるって本当? 効果的な飲み方

葛根湯

葛根湯は一般的に広く知られている、一般の薬局やドラッグストアにて処方箋なしで簡単に手に入る漢方薬です。

葛根湯の効用はさまざまありますが、頭痛に効く、肩こりに効く、筋肉痛にも効く、とその一部をみると葛根湯は体温を上げる効果があるというのもなんとなく想像できますね。
 

今回は葛根湯の体温上昇効果について、そして一番効果的な服用の仕方を解説いたします。

葛根湯の体温上昇効果は本当か?

葛根湯には体の表面を早く温めて発汗させる効果があります。
 

葛根湯には

  • 葛根(カッコン)
  • 麻黄(マオウ)
  • 桂皮(ケイヒ/シナモン)
  • 芍薬(シャクヤク)
  • 生姜(ショウキョウ/ショウガ)
  • 大棗(タイソウ/ナツメ)
  • 甘草(カンゾウ)

という 7つの生薬が配合されており、そのうちの麻黄、桂皮、生姜の3種類が体温を高めて発汗を促す効能を有します。
 

麻黄、桂皮はとくに体をぽかぽかと温める効能に優れています。
 

麻黄・・・発汗、鎮咳、利水の効能あり。

桂皮・・・補陽、発汗、解肌、止痛などの効能があり。

生姜・・・芳香辛味性健胃、食欲増進、発汗などに効果あり。

 

これら3種の生薬の効果で39度くらいまで一気に体温が上がる事も珍しくありません。

発熱、頭痛、咳、喘息などに用いられます。
 

これは葛根湯を飲んでも症状が悪化してしまった訳ではないのです。

葛根湯の生薬の作用で体の表面の体温が上がり、一時的に免疫力を活性化させることにより、風邪のウィルスを撃退する事によって、その症状の進行を防ぐことができるんですね。

葛根湯の効果的な飲み方

風邪の引き始め

葛根湯を最も効果的に服用するには、「風邪のひきはじめ」に飲む事です。

具体的な「風邪のひきはじめ」とは、熱が出そうな悪寒があり、まだ汗が出ていない状態のことをさします。
 

ウィルスが侵入した体が麻黄と桂皮の効果で身体が温まり、熱を上げてウイルスを殺します。

体温を上げて免疫力を上げ、風邪に菌の侵入を防ぐ薬ですから、すでに熱が高かったり、発汗している時ではもう遅いんですね。
 

胃になにも入っていないときの方が葛根湯が早く吸収され、効果が期待できるため、食前(食事の約30分前)もしくは食間(食後2時間が目安。食事と食事の間)に飲むのが一番効果的です。

年齢や体重、症状により処方される量は異なりますが、成人には1日7,5gを2~3回に分けて水またはぬるま湯で飲みます。
 

葛根湯の効能として上げられるのは、

  • 寒気、発熱
  • 鼻かぜ
  • 鼻炎
  • 頭痛
  • 肩こり
  • 筋肉痛

があります。
 

そして、葛根湯はじんましんのかゆみ、はれ、赤みなどにもよく処方される漢方薬です。

さまざまな症状に効能がありますね!
 

また、風邪のひきはじめに飲む薬ということを考慮すると、常備薬として持っておきたい漢方薬です。

こんな時は葛根湯は避けるべき!

もともと虚弱体質の人は、葛根湯を飲んでも体温が上がりにくいため、こういった人達に漢方では葛根湯ではなく、小青竜湯、麻黄附子細辛湯を処方します。

胃腸の調子が常に悪い人や、女性や高齢者などがかかる虚弱体質の人の風邪の特徴は、寒気が強く、顔色は青白く、咳と、喉がチクチクするような痛みを伴うような風邪です。
 

葛根湯で体温が上昇するのはもともと食欲旺盛で体力のあるタイプの人です。

そのため、全ての人にではなく、約60%の人に、葛根湯は効果があると言われています。
 

また、すでに汗が出ている時には、発汗作用が効きすぎて汗が出過ぎてしまうため服用を避けましょう。

他には高血圧、心臓病、腎臓病など循環器系の持病がある場合には、生薬である麻黄が含まれる葛根湯の服用に注意が必要です。
 

また、他の薬をすでに服用している場合は、飲み合わせが適正かどうか、そして成分に重複がないか十分に確認してから服用しましょう。

また、病院に掛かったら葛根湯を服用していることを主治医に伝えましょう。
 

葛根湯の副作用

漢方薬にも副作用があります。

葛根湯の副作用として報告されているものには次のものがあります。

重篤な副作用

  • 肝機能障害・・・だるい、発疹・かゆみ、発熱、黄疸(皮膚や目が黄色くなる)
  • 偽アルドステロン症・・・だるい、血圧上昇、むくみ、脱力感、筋肉痛

その他の副作用

  • 食欲不振
  • 胃部不快感
  • 発汗過多
  • 頻脈
  • 動悸
  • 発疹、かゆみ

などが報告されています。
 

これらの症状が見られた場合は即座に服用を止め、主治医に相談しましょう。

まとめ

風邪と一般に呼ばれている症状は主にウィルスが原因とされ、その種類は200種類以上あると言われています。

予防が一番、と言っていても気温も下がり、乾燥してる冬は他人からも感染しやすい環境であるため、どうしても風邪にかかってしまいますね。
 

熱はウィルス退治に最も有効なうちの一つであり、また体温が37度から38.5度に上がると免疫力はなんと5倍から6倍にふくれあがります。

葛根湯でかかってしまった風邪を早く追い出しましょう!

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