毎年冬の時期になると発生、流行するウイルス性感染症がインフルエンザです。
同じ型ではなく、毎年新型が現れるために、一度かかってもインフルエンザウイルスに対する免疫がつきません。
それでもインフルエンザにかからない人がいますよね。
今回は、インフルエンザにかかりにくい人の特徴を調べ、まとめてみました。
Contents
インフルエンザにかかりにくい人の特徴は?
インフルエンザはウイルスによる急性感染症です。
主に感染者のくしゃみや咳などによる飛沫感染による感染で広がります。
一度のくしゃみで、なんと4万個ものウイルスが排出されています。
また、公共の場所でウイルスが付着したものを触ったりするなどして感染する接触感染も多く見られます。
インフルエンザウイルスは体内に侵入した時点で感染しています。
しかし、重症化する人と、軽症で済む人といますね。
インフルエンザワクチンを受けた人は、軽症で済むケースが多く見られます。
また、インフルエンザウイルスが侵入しても即座に対応する免疫力がある場合は軽症で済みます。
人間の体には、細菌やウイルスなどの異物が侵入した時にそれを攻撃して排出する能力が備わっています。
異物の攻撃は、主に白血球などの免疫系の細胞の仕事です。
免疫系の細胞は、体が十分に健康であると、より活発になります。
もともと健康状態が良好で、免疫細胞が元気だと、インフルエンザが侵入しても初期にウイルスに打ち勝つために重症化しないんですね。
また、ネットでは「隠れインフルエンザ」という呼び名で話題になってる不顕性(ふけんせい)感染というものがあります。
不顕性(ふけんせい)感染者には、発熱や関節の痛み、頭痛などインフルエンザ特有の症状が出ません。
無症状であるものの、感染力をもったウイルスを保有しています。
不顕性(ふけんせい)感染者に共通する要因は、未だ解明されていません。
逆にかかりやすいのはどんな人?
免疫力の低い状態はインフルエンザにかかりやすい状態です。
病人の他に、幼児、高齢者、妊婦は免疫力が落ちているので、感染予防を心がけましょう。
十分な睡眠やバランスの取れた食事、適度な運動とストレスを貯めない事は、インフルエンザ予防にもなるんですね。
実は、インフルエンザの特徴的な症状の一つである高熱は、ウイルスによって引き起こされるものではありません。
ウイルスと戦おうとする免疫細胞が活発に動ける様に体温が上昇します。
体の節々の痛みや高熱は、体力のある若者に多い症状です。
子供や高齢者はこういった症状がでない場合があります。
発熱がなくてもウイルスには感染力があるので注意が必要です。
特に高齢者は「発熱する体力」がなく発熱していない場合があり、重症化する場合があります。
65歳以上は、インフルエンザウイルスによる合併症や死亡例が多くあります。
インフルエンザと診断された人と接触が会った場合、鼻風邪かな?と放置せずに検査をする事をおすすめします。
免疫力はつけられる?体温上昇で免疫アップの仕組みとは
近年では、免疫力をつける食べ物や飲み物、生活法の紹介が注目されていますね。
どのようにして免疫力をつけることができるのでしょうか?
新潟大学名誉教授である医学博士の岡田正彦教授は、「免疫力」を正しく計る方法が存在しないと断言しています。
正しく計る方法が存在しないと、免疫力が上がった、下がったは測定できませんね。
しかし、白血球をはじめとする免疫細胞を元気にする事で、「免疫力」の向上は計れます。
十分な睡眠とバランスの取れた食事で健康維持すれば、自然と体の免疫力も抵抗力も上がってくるのです。
例えば、ウイルス感染をすると体温が上昇して熱がでます。
体温が上昇すると、その連鎖から免疫細胞のマクロファージの働きが強まる事が分かっています。
初期に発熱してマクロファージなどの免疫細胞が活性化すると、ウイルス排除が加速されて重症化が避けられるんですね。
免疫力を利用した、感染症やガンに対して抗体や免疫賦活(深津)薬などを投与して治療する免疫療法もあります。
感染症には血清療法やワクチン療法が有効だといわれています。
2016年にはガンに対する免疫細胞治療による効果が、世界で最も権威のある医学雑誌により認証されています。
腸内環境を整えて強い免疫細胞をつくろう!
腸には全身の免疫力と深い関係があります。
なんと、腸には免疫細胞の約7割が集中して存在しています。
そして、全身を巡る免疫細胞も、腸で育成されています。
小腸の「バイエル板」と呼ばれる部分の表面には、故意に細菌やウイルスなどの異物を腸内に引き入れる入り口がありまう。
「バイエル板」の内側に密集している免疫細胞は、これらの異物に触れることにより、体に有害である異物の特徴を学習します。
そしてウイルスや細菌を殺傷する能力を高めていくのです。
戦闘能力が高まった免疫細胞は、血液に乗って全身に行き渡ります。
そうして体内に侵入してくる外敵であるインフルエンザや肺炎などをやっつける強い免疫力が得られるのです。
腸を健康に保つには、バランスの取れた食生活が重要です。
特に食物繊維を多くとり、腸の活性化を計りましょう。
日本人の腸内細菌は、食物繊維などを食べて「酪酸」を出す能力が高い事が、腸内細菌の研究家である服部正平さんによりわかりました。
「酪酸」は、免疫力をコントロールする物質の一つです。
太古から食物繊維を多くとっていた日本人の腸内細菌は、他の国の人達のものと異なります。
海藻を分解できる腸内細菌などは、日本人特有のものです。
近年の食生活の欧米化により、日本人の食物繊維の摂取量は下がっています。
食生活を見直して、腸内環境を整えることは、免疫力の向上に直接関係しています。
腸内環境を整える食事とは?
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類あります。
腸内環境の改善には、水溶性と不溶性を1対2でとる事が理想的です。
水溶性食物繊維を多く含むのは、主に海草類や果物です。
特に
- 寒天
- ひじき
- めかぶ
- わかめ
- もずく
- 昆布
- キウイ
- バナナ
- りんご
- レモン
- かき
- もも
- いちご
- 納豆
- きなこ
などです。
不溶性食物繊維は野菜や豆、キノコ類に多く含まれています。
- ゴボウ
- アボカド
- オクラ
- モロヘイヤ
- しゅんぎく
- 干しきくらげ
- エノキ茸
- 干ししいたけ
- しめじ
- なめこ
- インゲン豆
- ひよこ豆
- 大豆
などです。
ごぼうやアボカドには、水溶性、不溶性両方の食物繊維が含まれています。
食物繊維を十分に取り、腸内が綺麗になると善玉菌が増えて腸内環境の改善につながります。
腸内環境にはヨーグルト?
健康な人間の腸の中には善玉菌が2割、悪玉菌が1割、残りの7割は日和見菌がいます。
日和見菌は、優勢な菌と似た活動をするので、善玉菌より悪玉菌が増えると悪玉菌と似た性格を持ち、健康を害する結果になります。
善玉菌を含む食品としてよく知られているのがヨーグルトですね。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は生きたまま腸まで届き、そのまま必要によって排出されます。
体外から善玉菌が取れるヨーグルトは1日200gから300g食べると効果があると言われています。
日本の伝統食である、漬け物やみそにも豊富な乳酸菌が含まれています。
これらの乳酸菌は糖分や脂肪を含みません。
しかし、塩分が高いので摂取のしすぎに注意しましょう。
味噌は、みそ汁に使われるのが一般的ですね。
しかし、65度以上に温めると、乳酸菌が死んでしまいます。
みそ汁に味噌を入れる時に火を止めるのは、味だけでなく乳酸菌のためにもなるんですね。
まとめ
健康な体では免疫細胞が十分に活躍してくれます。
受験や重要な予定がある場合には、ワクチン接種をして軽症で済む様に取りはからうのも一つの手ですね!
寒くて籠りがちな冬ですが、適度な運動と部屋の換気を忘れずに、こまめにする様にしましょう。
根菜や海藻などの食物繊維で整腸して免疫力の向上をすることもお忘れなく!
インフルエンザのみならず、様々な病気や体調不良も打破できるようになりますよ。
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